お届け時の満足度100%を目指して、
複数のデリバリー拠点での情報共有を可能に
株式会社アクタス 様
事業内容 : 家具・雑貨の販売事業ほか
従業員数 : 705名(平成31年12月末時点)
取材応対 : ロジスティクス部 部長 南様
Q.導入前の課題について
教えて下さい
お客様の最後の印象を左右する、配送サービスの向上を目指して
私たちのビジネスは「海外の豊かな暮らしを日本に紹介したい」という思いで1996年にインテリアの小売り事業から始まりました。店舗にご来店いただくために面白い店づくりや広告、スタイルブック(商品のある生活シーンを収めた冊子)などで店舗送客に力を入れていて、アナログの方が強い会社でした。しかし近年、インターネットで家具を購入することへのハードルが下がり、私たちも従来から行っていた雑貨のEコマースに加え家具のEコマースを開始しました。子ども家具を中心に順調に売上を伸ばしています。
『動態管理ソリューション』導入前はお客様へ配送時間のご連絡は前日に差し上げていましたが、どうしても道路事情などで遅れが生じる場合があります。特に最近はこれまで以上に正確な到着時間を知りたいお客様も増えています。その場合店舗にお問合せを頂くのですが、従来はお問合せにお応えするのに一旦配送センターに連絡をして、配送センターで調べ、そこから配送スタッフに連絡するといった手順を踏む必要あり、お客様へのご返答が即時にできないといった悩みがありました。
Q.本サービス導入の
経緯について教えて下さい
運送事業者と共に物流問題を解決していかなければならない
導入を検討した理由の1つに物流コストがあります。特に2024年問題を考えると、従来のように「それは運送会社さんで解決してください」といった割り切りはではなく、荷主企業も委託先である運送事業者と一緒になって、配車効率や事務効率、ドライバーの勤務時間などを解決していかなければならないと考えています。そのために、昨年度(2020年度)を皮切りにオートメーション化・DX関連のサービスの導入を始めました。
Q.よいと思う機能とその効果は
複数の拠点での情報共有により、業務効率が向上
『動態管理ソリューション』導入前は顧客問い合わせに対しての即時性に欠けていたのですが、『動態管理ソリューション』ではワンストップで配送関連の情報管理が完結する点が魅力だと思います。動態管理システムによりドライバーの位置情報がリアルタイムに掴めることは勿論、配送状況が店舗や配送センターでも即時に共有ができるようになり、お客様対応業務の効率化、即時対応によるサービスレベルの向上が図れています。お客様からの到着時間などのお問い合わせ、ドライバー、店舗、配送センターなど複数の拠点を介したコミュニケーションが常に必要になる中、このソリューションがお客様満足に対し与える影響は大きいと思います。
具体的には、店舗スタッフの接客中にお客様からの到着時間などのお問合せがあった場合、即時対応できず後でドライバーに連絡すると、今度はドライバーが納品作業中で連絡がつかないなどのロスがありました。この『動態管理ソリューション』の導入によって情報共有がスムーズになり、配送時間の問い合わせがあった際に、担当者でなくとも店舗側でドライバーの位置情報や到着予想時刻を確認しすぐに返答ができたり、ドライバーがスマートフォンアプリで「配送完了」ステータスを更新することにより、店舗担当者は電話連絡を待つことなく配送後のフォローコールに繋げることが可能になりました。更にドライバーの配送進捗だけでなく納品された商品の状態も配送完了情報に紐付けて写真を共有できる機能があるため、品質管理にも役立っています。
また日々の配送日報管理においても、今までは店舗側で販売担当者が報告内容を紙の配送日報の中から探し確認する必要がありましたが、スマートフォンアプリの配送完了ステータスとドライバーがコメントを残せる案件メモ機能によって、店舗側ではサービス画面上で必要な情報を検索、閲覧するだけですぐに有効な情報を得ることが可能になりました。
事前に交通規制を知ることで配送計画への反映が可能に
また、『動態管理ソリューション』の導入を決定した理由のひとつとして、『動態管理ソリューション』では渋滞などの交通情報や交通規制、気象情報などがリアルタイムや事前に取得できるところにあります。配車計画を立てるときに交通規制情報や時間帯を事前に知ることができれば、道路事情や不測の事態で前日お伝えしたお届け時間に遅れるにしても、少しでもお待たせをしないようなコースに組み替えることができます。もしもの備えではありますがリアルタイムで規制情報が取得できる点は魅力的でした。
補助金を活用し、省エネ効果を実感
サービス導入にあたり『貨物輸送事業者と荷主の連携等による運輸部門省エネルギー化推進事業費補助金』を活用しました。初期費用が抑えられることが魅力ではありましたが、実績報告のために『動態管理ソリューション』導入後の数値を集計したところ、なんと数値上ではありますが、省エネ率の大幅な改善が見込めるというレポートができました。効果の直接的な要因として荷待ち時間(アイドリング時間)の削減が認められ、ドライバーが『動態管理ソリューション』のカーナビゲーション機能にある最適なルートや出発時間を提案する推奨ルートを利用していることが関連していると推測しています。
ご担当者様より
情報の共有が図れるようになり、現場の評判も良く業務に定着してきました。さらに有効活用できるようより良い利用方法を検討していきます。操作性や機能に関する要望もお伝えしていきますのでバージョンアップしたらまたぜひ教えてください。楽しみにしています。
まとめ
- 導入前の課題
- Eコマース利用のお客様にもご満足いただくために配送サービスを向上させたかった
- 導入の経緯
-
今後の物流コストの増加を前提とした中間コストの削減
『貨物輸送事業者と荷主の連携等による運輸部門省エネルギー化推進事業費補助金』の活用
- 良いと思う機能と
その効果 -
ドライバーの案件ステータス運用による情報共有で業務効率を向上
リアルタイムの交通情報取得
カーナビゲーション・ルート検索の利用による荷待ち時間の削減