システムによる情報の一元管理と「見える化」で業務改善、属人化解消へ
導入経緯
■運行の「見える化」で業務改善につなげたい
私たちは主にホームセンターの「CAINZ」への配送業務を行っておりまして、日々数百台の運行手配を行なっておりますが、各車両がどこを走っているか、取引先との約束の時間に着いているかが分からない状態でした。
約束の時間に着車していなければ当然、取引先から問い合わせが来ます。そうするとまず、その日担当しているドライバーに現状確認をするわけですが、ただその状況によっては、ドライバーとすぐに連絡が取れないことも多々あり、そのようなやりとりをしているだけですぐに30分くらい時間を使ってしまい、1日の業務計画に支障が出てしまいます。
そのような状況を解消する為にも、ドライバーの状況をしっかり「見える化」させた方がいいのでは?というのが、動態管理システム導入の最初の動機でした。
輸配送・物流営業部 部長 真野様
■見えることで状態を改善することができる
見えないと次に繋がらない、ということがあります。見えてくる事で、何が良くて何が悪かったのかを発見することができます。
車両が実際にここを何時に出発し、先方に何時に到着したのか、何時に積み終わり、ここに何時に戻ってきたか。それは我々計画する側が意図する時間なのか、意図しない何かがそこにあったのか。状況が見えていれば同じ地点に2時間、3時間いた場合「待機が発生しているのでは?」などと、問題として捉えることができますが、状況が見えないと「それだけの時間がかかるのは当たり前」と、問題と認識せず見過ごしてしまうことが多くなるでしょう。
『見える化』することによって、「この取引先はいつもこのくらい時間がかかるから、こういうスケジューリングに変更した方がいいのでは?」とか、待機が常態化している取引先に対して改善を依頼するなど、配車計画に活かせるのではないかと考えております。
導入後に期待する効果
■情報の一元管理による業務プロセスの統一化
過去の経緯から、全く異なる方向性の業務プロセスが2通り存在していました。それらがなかなか統一できなかったのですが、システムを導入することで、一元管理を実現させ、そしてそれに沿って業務をする、といった改善する流れを作ることができるようになると期待しています。
また、配車スケジュールも同様です。一度立てたスケジュールを変更する際、紙ベースで計画を管理していると、紙のファイルを見に行かないとわからないし、誰かがそのファイルを見ている時は見られません。そして自分が見ていない間に、立て直したい箇所を別の担当者が計画変更する可能性もあります。
これもシステム上で一元管理することで、いつでも、誰もが閲覧でき、最新の情報を即座に確認・共有することが可能になると思われます。
店舗配送に関しては、接近通知の案内を店舗へメールで知らせることができるようになり、受け手である店舗に対してサービスレベル向上につながると期待しております。
■将来を見据えた機能要望
(2022年9月、アイシーカーゴ様からのご要望により、配車計画画面にてその日計画されている案件を検索・件数をカウントする機能をリリース)
店舗配送では「何店へ行く車両が今日何台組まれているか」というように、システム上の計画が受注内容と合っているか、抜け漏れの確認という意味で非常に使いやすいです。
システムを活用した情報の一元管理を目的とした時に、とにかく「システムを見にいけば今日の配車計画や訪問先の情報など大体のことがわかる」という状態にしていかなければと。そのために必要な情報の一つとして、この機能を要望しました。
将来的には、他の部署のメンバーでも、このシステムを見にいけば取引先からの問い合わせに回答できる・・・というようになれば、という思いで進めています。
輸配送・物流営業部 運行管理担当 若木様
■システム導入が属人化の解消に繋がる
店舗出身で物流経験が全くないメンバーが入った時、教育していて気づいたのですが、このシステムには、訪問先や店舗の情報がほぼ最新の状態で管理されているという事です。
例えば「訪問先の住所を調べたい」と言われたら「システムのここを見にいけばいいんだよ」と案内ができる。動態管理画面に取引先の場所を地図上でピン表示する機能がありますが、これによって地理感覚で「この取引先はこういった並びになっている、だからこういう配車計画をするんだ」というのが教えやすくなります。また、教えてくれる人が誰もいない状態でも、自分でシステムを触りに行って学ぶことができています。
以前はそういったツールが一切なかったので現場で学ぶというのが主でしたが、今はシステムを使うことで、教育面にも役に立っているのかなと感じています。業務に関わることはシステムを見にいけばいい、という事ができれば、新たなメンバーが加入し担当者が変更になっても、属人化の解消に繋がっていくものと思っております。
ご対応いただいた株式会社アイシーカーゴのみなさま